1.インディーズクリエーターのメリット・デメリット、状況
私のいるお仕事の世界ではよく、インディーとかメジャーとか自主とか商業といった言葉が飛び交います。インディーは例えばインディーズバンドという単語ならわかりやすいですよね。wikiを見ると“インディーズとは、独立系を意味するIndependentから派生した、主にある業種において「メジャー(大手)」に属さない、独立性の高い状態を指す言葉。一例として、大手(メジャー)に対して中小のものを「マイナー」と称するように、メジャーと資本関係や人的交流などを深く持たず、系列化されていない独立性の高いものなどを称する。”とあります。ここからは映画の分野において話を進めていければと思います。
インディーズのメリットは独立してるが故に、表現や制作方法が自由だがお金集めも自主で行わなくてはならない。代わって初めから商業の取り組みで映画などを作る場合は、お金はある程度あるのですが当然お金を出した人たち、企業さんがいるので色々合議をとって進めて行かなくてはならない。
ですが多くのインディーズの映画監督、作家は早く自分のお金で自分の作品を作るサイクルから、出資者さんがいてもいいので発注される側としてお金をお預かりして映画を作る側に回り、その中で自分の作家性を発揮したい、と希望される方が多いのではないでしょうか。
2.インディーズな映画作家達、事例
突然ですが、デヴィッド・クローネンバーグ監督ってご存知でしょうか?
ただ、この巨匠監督の例を出されても、ってそうですよね。どちらかというとインディメジャーというかかなり特殊な存在ですね。
日本でいうと『君の名は』の新海誠監督や、最近では『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督などでしょうか。
お二人ともいきなり大ヒットしたわけじゃやなくて数年間コツコツと自主で制作し続け実力とタイミングで大ブレイクしたように見えます。
ただここで問題が。コツコツと作品を作り続けるためにブレイク前の作家にはなかなかお金がつかず、その作家個人がいつまで創作活動を続けられるかは、非常に「属人的」な資質に関わって来るかと思います。例えば家がお金持ちで創作に集中できるや、何か別に経済的基盤があるなど。これは才能とは別の条件になってくるかと。このままだとお二人のような登場を奇跡のように拝みながら待ち続けるしかない、という状況です。もっと、「産業的」にたくさんのクリエーターが創作活動に従事しつつマーケットを広げて行くことはできないでしょうか?
3.インディーズ作家のサバイバル術
現状は下記のような手法を使う方が多いのではないでしょうか?
<資金調達>
・クラウドファンディング
・出資営業
・他業で資金プール(例えば映像制作の受託など)
<宣伝>
・ソーシャルメディアフル活用(Twitter、Facebook、YouTube、インスタグラム、ブログ、HP。。)
特に、YouTubeはインフラとしても定着し、ある程度自分のYouTubeチャンネルに登録者が集まればマネタイズの可能性はありそうです。(ヒカキンさんのようなメガYouTuberにならずとも、もう少しミドルサイズのクリエーターが増えていく気がしてます。この話はまた別の機械に)
以前、アメリカ・テキサスのSXSW映画祭のプログラマーに、「アメリカでは特に自主短編映画制作のためにクリエーター達はどうやって制作費を集めたり回収したりしてるんですか?」と質問したんですが、やはりクラウドファンディングや、受託の制作業務などでお金を作っていると聞いて海外でもインディー事情はそんなに変わらないのだなぁ、と思いました。
あのジム・ジャームッシュ監督でさえ、『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を作るのに7年もかかったそうです。
──なぜ、製作に7年もかかったのでしょうか。誰を出資のために説得する必要があったのかなど、特に難しかったことに関して教えてください。
この映画がそれほどまでに時間がかかったのは、誰も僕らにお金をくれなかったから、この映画を作るのに、手助けしたいと言ってくれる人々が十分にいなかったからです!現在、映画製作は、今までよりさらに難しくなっています。とりわけ少し変わった作品や、結果の予想ができない作品、人々の期待を満たしていない作品は困難です。
4.サバイバル事例
・ギャレス・エドワーズ監督
スター・ウォーズシリーズの『ローグ・ワン』や『Godzilla』の監督。
『モンスターズ/地球外生命体』という自主映画がSXSWなどで大手映画スタジオで注目されてトントン拍子に。自主制作とはいえ50万ドル(5000万円くらい)はかなりの金額には思えますが、、
・ニール・ブロムカンプ監督
ご存知『第9地区』『エリジウム』『チャッピー』の監督。リブート版の『ロボコップ』の監督をやることが決定。この人も商業長編デビュー作品である『第9地区』の元になる自主作品を作ってますね。
『Alive in Joburg』という6分ちょいの短編です。
・ショーン・ベイカー監督
ヒロインをインスタから見つけて主役にし作品の面白さから話題になった『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』の前に全編iphoneで『タンジェリン』という長編を作ったショーン・ベイカー監督。
・長久 允(ながひさ まこと)監督
『そうして私たちはプールに金魚を、』という短編映画を制作し、『第33回サンダンス映画祭』ショートフィルム部門で日本人初のグランプリを受賞。「クレルモンフェラン短編映画祭」でも受賞した長久監督。今度は、長編『ウィーアーリトルゾンビーズ』が決まっている。
いろんな手法や努力はされていると思いますが、パワフルな作品を作って注目されて進んで行くことが当たり前ですが大切ですよね。
5.ブロックチェーンの可能性
こんな記事がありました。
ブロックチェーンは色々な可能性があると思うのですが、たとえば応援している映像作家、作品にユーザー個人がクリエーターに対して投げ銭ができたり、購入、視聴履歴などが管理できるので一度、オリジナルの映画製作でブロックチェーンも噛ませたプロジェクトを個人的にはやってみたいです。
最近、「オンラインサロン」というものが流行ってますね。1人のインフルエンサーを信仰する人々が集って色々な情報交換をされているようです。このサロンというか小さなコミュニティーのシステムを使って映像作品とコラボレーションできないでしょうか?また、最近googleに勤める知り合いと話したのですが、今すごくYouTubeチャンネルの活性化に力を入れていて、ヒカキンさんみたいなスーパーYoutuber出なくても、1万人登録、視聴時間4000時間でマネタイズの扉は開かれるようです。
こんな記事見つけました。
前述のニール・ブロムカンプ監督のYouTubeサイトのように短編やPVなどの映像を定期的に上げていき、You Tubeチャンネルをミニ経済圏のハブの一つに位置付けするとか。
映画、映像で身を立てるのは全世界的に大変ですが今あるツールを総動員してもっといろんな映画が生み出されるように。
